この記事では、周波数分離を使った美肌レタッチについて紹介します。簡単に言うと、色味とテクスチャーを周波数に応じて分けて調整し、それらを再び合成することで美肌効果を実現します。
高い周波数帯(調子、テクスチャー)だけを通過するのでハイパスフィルターと言います。今回はハイパスフィルター利用して画像を再構築します。ざっくり言うと、ヌルヌルに加工した色味を担当する滑らか画像のレイヤーにハイパスフィルターで作った輪郭やテクスチャーを担当するレイヤーの画像を覆い被せる感覚です。
現在ではニューラルフィルターが秀逸なのでこの手の方法の出番は減っていると思いますが、応用できる場面は多いかもしれません。気になった方は作業動画を是非ご覧ください。
ここから下はYouTube動画の解説になります。
解説
大元となる画像とボカシ用レイヤーとテクスチャ用レイヤー(調子用レイヤー)の計3枚のレイヤーが必要です。一番下のレイヤーはロックして保護しておきます。
レイヤー名を変更
一番上のレイヤーを『調子』二段目を『ボカシ』に変更しました
調子レイヤーを非表示にして作業を開始します。
ボカシレイヤーを選択:フィルター>ノイズ>ダスト&スクラッチ
ダスト&スクラッチでぼかす予定でしたが、肌の状態が良くないので(顎のあたりの色が整いません)ボカしても残ってしまいそうな大きめのシミなどを修復ブラシツールでザックリと消しておきます。ついでに他の気になった部分も修復してしました。
再度ダスト&スクラッチ。今回は半径21pixel(それぞれの画像によって変わります)
ハイパスフィルター
非表示にした調子レイヤーを表示します。
調子レイヤーを選んで白黒にしてハイパスフィルターをかけます。数値は画像に合わせてお好みで。ちょっと見にくいかもしれませんが、下に作業中のスクリーンショットを貼っておきます。文章で上手く伝えることができないので、動画をご覧になって感覚を掴んでもらえると嬉しいです。
フィルター>その他>ハイパス
レイヤーの合成
ボカシレイヤーと調子レイヤーを合成します。
各レイヤーをオンオフしながら合成具合を判断します。今回はリニアライトを54%で合成しました。
画像はまだまだ合成のが不完全なので、もう少し処理が必要です。特に顔のテカリが気になります。処理法をちょっと迷いましたがボカシレイヤーのから攻めていきます。
画像補正
ボカシレイヤーにマスクをつけます。
マスクに薄いブラシを少しずつ塗り込んではっきり出したい部分を出していきます。見難いかもしれませんが右下のレイヤーか動画を参考にして下さい。
次は色味を修正したい部分を一度に処理したいのでボカシと調子のレイヤーをグループ化します。
何かトラブルがあると困るので無駄にコピーしました。
顔のテカリを抑えたいので色域指定を選びます
余計な部分も選択しているのでブラシで消します。次に自然な感じになるように周囲を少しボカシます。動画を見てもらえると分かり易いと思います。
色域指定で選択した範囲にだけトーンカーブで補正をして終了です。
簡単ですが動画の解説は以上です、最後までご覧いただきありがとうございました。参考になれば幸いです。周波数分離を使わない方法も是非ご覧ください。
周波数分離を使わない美肌レタッチはこちら
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