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【Affinity 3.0】もう失敗しない!永久無償化された統合アプリで写真を「劇的に」変える基本補正とシャープ化の手順

写真を劇的に 社会人の勉強

プロのツールが「無料」に。非破壊編集で写真を始める

Affinityは、写真編集(Photo)、ベクターデザイン(Designer)、DTP(Publisher)の機能を一つに統合した、プロフェッショナル向けのクリエイティブアプリです。

そして、2025年10月末より、この新しいAffinity 3.0(統合版)のコア機能が永久に無償で公開されました。

高機能なプロツールをコストゼロで使えるようになった今、写真編集を始める絶好のチャンスです。

この記事では、Affinity 3.0の最大の魅力である「非破壊編集」に焦点を当て、元の写真を傷つけずに明るさやコントラスト、そしてディテールを引き出すシャープ化を行う手順を、初心者の方にも分かりやすく徹底解説します。

【対応バージョンについて】

本記事は、Affinity 3.0(All-new Affinity)のUIおよび、無償公開されたコア機能に基づいて作成されています。

【重要:Canvaによる買収と無償化について】

2024年3月にCanvaに買収されたAffinityは、2025年10月末に従来の3製品を統合した「Affinity 3.0」を永久無償(Free Forever)で公開しました。これは、コア機能の価格を実質ゼロにする極めて破壊的な戦略です。ただし、先進的なAI機能やクラウド連携サービスは、Canva Proサブスクリプション(有料)限定で提供される「フリーミアム」モデルに移行しています。

I. はじめに:Affinityと写真補正の基本

A. 非破壊編集って何?Affinityが選ばれる理由

非破壊編集とは、「元の画像データに一切変更を加えず、上から補正情報を重ねていく編集方法」のことです。

  • 安心感: いつでも過去の調整に戻ったり、やり直したりできるため、「失敗」がありません。
  • 柔軟性: 調整レイヤーを削除・非表示にするだけで、一瞬で補正前の状態に戻せます。
  • Affinityの立ち位置: 元のピクセルを直接加工するのではなく、「調整レイヤー」という形で補正情報を扱うため、非破壊編集が基本となっています。これが、私たちがAffinityをおすすめする最大の理由です。

B. 補正を始める前の2ステップ:起動と「Photo Studio」確認

補正作業を始める準備をしましょう。

  1. 写真を開く: Affinity 3.0を起動し、右上のフォルダーアイコンをクリックして補正したい写真をダブルクリックで開きます。
  2. スタジオの確認: 画面左上を確認してください。写真編集機能が集約された「Photo Studio(ピクセルスタジオ)」が選択されていることを必ず確認してください。(※Photo Studioは、写真補正に必要な機能だけが表示される状態です。)

II. 💡 非破壊編集の王道:明るさ・コントラスト調整(調整レイヤーの活用)

Affinity 3.0の非破壊編集は、「調整レイヤー」を使うことから始まります。ここでは、最も基本的な「明るさコントラスト」の調整手順を見ていきましょう。

A. 「調整レイヤー」を作成する:非破壊編集の第一歩

  1. レイヤーを選択: 画面右側のレイヤーパネルで、補正したい写真のレイヤー(通常は「背景」)をクリックして選択します。
  2. 調整アイコンをクリック: レイヤーパネルの下部にある色や明るさを変更する「調整」アイコン(半円が上下に分かれたアイコン)をクリックします。
  3. レイヤーの選択: 表示された項目から「明るさコントラスト」を選択します。

B. 明るさとコントラスト(明暗の差)の調整と「ビフォー/アフター」の確認方法

調整レイヤーを作成すると、調整ダイアログが表示され、スライダーを操作できるようになります。

  1. スライダー調整: 「明るさ」や「コントラスト(明暗の差)」のスライダーを左右に動かし、好みの状態になるまで調整します。
  2. レイヤーの確認: スライダーを動かすと同時に、レイヤーパネルに「明るさコントラスト調整」という新しいレイヤーが作成されたことを確認できます。
  3. ビフォー/アフター: この「明るさコントラスト調整」レイヤーの右端にある目のアイコンをクリックしてみてください。調整が一時的に無効になり、補正前の状態と補正後の状態(ビフォー/アフター)を簡単に切り替えて確認できます。

C. 調整ダイアログの閉じ方と「いつでもやり直せる」再調整テクニック

調整ダイアログには「OK」や「確定」ボタンがありません。

  • 調整の終了: 作業が終わったら、調整ダイアログの右上にある**バツ(X)**をクリックして閉じます。
  • 再調整の方法: 「やっぱりもう少し調整したいな」と思ったら、作成された「明るさコントラスト調整」レイヤーのサムネイル部分を再度クリックしてください。調整ダイアログが再び表示され、いつでも再調整が可能です!

【ヒント】調整レイヤーは複数重ねてOK!色補正も同じ手順で。

明るさ調整が終わったら、同じ手順で「ホワイトバランス調整」や「カラーバランス調整」のレイヤーを次々に重ねていくことができます。これも非破壊編集の大きなメリットです。

【上級者への一歩】「明るさコントラスト」から「トーンカーブ」へ

基本的な調整に慣れてきたら、同じ調整レイヤー内にある「トーンカーブ」に挑戦してみてください。これは写真の明るさとコントラストをグラフで自在に制御できる機能で、プロはこれをメインに使うことが多いです。非破壊編集なので、安心して試せます。

III. 🔎 写真のディテール(細部)を引き出す「シャープ化」の極意

写真の細部を際立たせるシャープ化は、写真の印象をガラッと変える重要な工程です。

A. シャープ化は「調整」ではなく「フィルター」から!

明るさやコントラストと違い、シャープ化の機能は「調整」アイコンではなく「フィルター」機能を利用します。

  1. フィルターのクリック: レイヤーパネルの下部にある「フィルター」アイコン(ファンネルのようなアイコン)をクリックします。
  2. シャープ化の選択: 表示された項目から、お好みのシャープ化方法を選択します。
    • おすすめ: Affinity 3.0で搭載された「マルチバンドシャープ化」は、細部のシャープさをより自然に引き出せる新機能なので特におすすめです。

B. 失敗しないための準備:ナビゲーターで「100%」拡大確認

シャープ化は「やりすぎ」るとノイズ(ざらつき)が増え、写真が不自然になってしまいます。失敗しないために、以下の手順で細かい部分を確認しましょう。

  1. ナビゲーターパネルを開く: 画面右側にある「ナビゲーター」パネルを確認してください。
  2. 100%に拡大: ナビゲーターのスライダーかボタンを使って、表示倍率を100%に拡大します。
  3. 確認箇所へ移動: ナビゲーターパネル内の写真のサムネイルにある長方形の枠をドラッグし、目元や細かい質感(服の繊維など)が表示されるように移動します。

C. マルチバンドシャープ化の調整:ベース半径とディテール(細部)の関係

マルチバンドシャープ化ダイアログ内で、写真を見ながら調整を行います。

  • ベース半径: 最も上の「ベース半径」スライダーを調整することで、シャープの強さを変更できます。これを上げすぎるとエッジが強調されすぎて不自然になります。
  • ディテール: 他の階層のスライダーは、細かいディテール(細部、髪の毛など)や大きな輪郭(建物のエッジなど)に対して個別にシャープネスを適用できます。

【ノイズ(ざらつき)を防ぐコツ】レイヤーマスクでシャープ化をコントロール

シャープ化を行った後、「空や肌にノイズ(ざらつき)が乗ってしまった」と感じたら、シャープ化のレイヤーにレイヤーマスクを追加し、そのマスク上でノイズが目立つ部分を黒いブラシで塗ってみてください。非破壊でシャープ化を「かけたくない場所」だけ除外することができます。

IV. 🚀 仕上げ:プロ仕様の保存とウェブ用書き出しの最適化

補正が完了したら、作業内容を保存し、最終的な出力ファイルを作成します。

A. 後でいつでも修正可能!「編集情報(レイヤー)」を保持したAF形式で保存

非破壊編集の情報を保持したまま保存することが重要です。

  1. 保存コマンド: ファイルメニューから「名前をつけて保存」を選択します。
  2. AF形式: レイヤーパネルの情報(編集状態)をすべて保持したまま、拡張子が自動的に.af(Affinity形式)となるファイル名で保存します。
    • このファイルを開けば、調整レイヤーをいつでも再調整・削除できます。

B. ウェブ/SNS向けに最適化:JPEG書き出しとサイズ変更の秘訣

WebサイトやSNSにアップロードするために、汎用性の高いJPEGファイルに書き出します。

  1. 書き出し画面へ: 画面右上にある「PNGをエクスポート」の右にある矢印部分をクリックします。
  2. 形式の変更: 保存形式を「PNG」から「JPEG」などに変更します。(JPEGはWebでの使用に最も適しています)
  3. 範囲とサイズ:
    • 選択範囲を「全ドキュメント」に変更します。
    • 「サイズ」の項目で、必要に応じて書き出しサイズを変更します(例:ブログ用なら幅を1000ピクセルなどに指定)。
  4. 実行: 「書き出し」をクリックして実行します。

【プロの秘訣】Web用JPEGは必ず「sRGB」に変換・埋め込み

「書き出し設定」画面で、色空間(またはプロファイル)の項目が「sRGB」になっているかを確認してください。カメラで撮影したデータや、より広い色域で編集していたデータは、Web表示の標準であるsRGBに変換することで、意図した通りの色合いで表示されます。

【補足】書き出し時の「品質」とファイル容量のバランスについて

JPEG書き出し時には「品質」スライダーがあります。この品質を下げるとファイル容量は軽くなりますが、画質が劣化する可能性があります。Web用途であれば、通常は80%〜90%程度で十分高画質を保ちつつ、容量も抑えられます。

V. まとめ:Affinityで写真編集はもっと楽しくなる!

お疲れ様でした!Affinity 3.0を使った非破壊編集による基本補正とシャープ化の手順をマスターしましたね。

プロ仕様のツールが無料になった今、非破壊編集を習慣化すれば、「元の写真に戻せなくなる」という不安から完全に解放され、安心して様々な補正に挑戦できるようになります。この安心感こそが、上達への一番の近道です!

次は、今回学んだ調整レイヤーの知識を使って、「色補正」や「トーンカーブ」にチャレンジしてみてはいかがでしょうか?

この記事があなたのAffinityライフの助けになれば嬉しいです。ぜひ、SNSなどで感想をシェアしてくださいね!

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