はじめに:ショート動画時代の編集負担を軽くするには?
今やSNSやYouTubeを中心に「ショート動画」が主流となっています。短時間で情報を届けるこの形式は、視聴者の関心を引きやすい一方で、制作者にとっては頻度の高い編集作業が大きな負担となることも。
そこで注目されているのが、「テンプレート」を活用した編集の効率化です。テンプレートを使うことで、編集作業を一気に時短し、クオリティも安定させることができます。
本記事では、ショート動画の編集を効率化するテンプレート活用法を、初心者にもわかりやすく解説していきます。
テンプレートとは?
▶ テンプレートの定義と役割
テンプレートとは、あらかじめ決められた編集フォーマットや構成のこと。動画編集においては、以下のような要素を含みます:
- カット構成(導入→本編→まとめ)
- テロップや字幕のスタイル
- BGMや効果音のパターン
- トランジション(切り替え)
- タイトルやエンドカードのデザイン
つまり、編集作業の「型」をあらかじめ作っておくことで、毎回ゼロから作る必要がなくなり、時短・安定化が実現できるのです。
▶ よくある誤解:「テンプレは手抜き」ではない
テンプレート=手抜きと思われがちですが、実際には「品質を一定に保つための仕組み」です。編集のベースが整っていれば、細部により多くの時間を使うことができ、むしろクオリティは向上します。
効率化できる理由とは?
テンプレートを活用することで、編集のどの部分が効率化できるのかを具体的に見ていきましょう。
① 毎回同じ作業の繰り返しを減らせる
- テキストアニメーションの初期設定
- オープニング・エンディングの配置
- 音量や色調の調整
これらはテンプレ化すれば、数クリックで完了します。
② 構成の迷いを減らせる
「今回はどんな構成にしよう?」という悩みは、時間の浪費につながります。テンプレートで基本の流れを決めておけば、撮影や素材選定もスムーズに進みます。
③ チームや外注との連携がラクになる
テンプレがあれば、チームメンバーや外注先に編集を依頼するときにも、「この型でお願いします」と共有するだけで伝わりやすくなります。
テンプレート活用の3ステップ
では実際に、どうやってテンプレートを導入し、活用していけばよいのでしょうか。ここでは3ステップで解説します。
ステップ1:目的に合ったテンプレを探す
- 「商品紹介用」
- 「Vlog風」
- 「ナレーション付き解説」
など、用途ごとにテンプレートは異なります。目的を明確にして選ぶのが第一歩です。
おすすめ配布サイト例:
- MotionElements(モーションエレメンツ)
- Envato Elements(エンバトエレメンツ)
- YouTubeのフリーテンプレ配布チャンネル
ステップ2:編集ソフトに読み込む
After Effects、Premiere Pro、DaVinci Resolveなどに合わせた形式でテンプレを読み込み、素材を差し替えるだけで編集が進みます。
筆者の体験談:
以前は1本のショート動画編集に約60分かかっていましたが、テンプレートを活用するようになってからは30分以内に収められるようになりました。さらに、構成の迷いが減ったことで集中力のムダも削減できたと実感しています。
ステップ3:自分流にカスタマイズ
テンプレートを使ううちに、「ここは変えたい」という部分が出てきます。BGMを入れ替えたり、フォントを変えるなど、徐々に自分の色を加えていきましょう。
番外編:自分だけのテンプレートを作ってみよう!
慣れてきたら、自作テンプレートを持つとより効率が上がります。以下の手順で簡単に作成できます:
ステップ1:よく使う構成を整理
過去の編集を振り返り、共通している流れ(オープニング→本文→CTAなど)を抽出。
ステップ2:要素ごとにプリセット化
- テロップ用テキストスタイルを保存(フォント・サイズ・カラー)
- よく使うBGMやSEをフォルダにまとめる
- トランジションやエフェクトをプリセットとして保存
ステップ3:使い回して微調整
動画のジャンルに応じて微調整しながら再利用。小さな変更でも、毎回ゼロからより大幅に効率化できます。
実際に使える!テンプレ活用のシーン例
● InstagramリールやYouTube Shorts
短くテンポの速い動画が多いため、カットの速さやエフェクトの統一感が重要。テンプレで統一感を出しやすくなります。
● 商品レビュー・紹介動画
冒頭で商品名、中盤で特徴、最後にまとめという構成をテンプレ化しておけば、レビュー内容の入力だけで済むようになります。
● 自己紹介・ノウハウ系動画
自己紹介のテンプレを用意しておけば、他の動画にも流用しやすく、ブランド力の一貫性にもつながります。
よくある質問(Q&A)
Q1:テンプレを使うと「他の人と同じ」になりませんか?
A:最初は似るかもしれませんが、編集を重ねていくうちに自分のカスタマイズが加わり、オリジナリティが出ます。テンプレはあくまで“土台”と考えましょう。
Q2:無料でも使えるテンプレートはありますか?
A:はい、YouTubeやMotionElementsなどで高品質な無料テンプレートも多数配布されています。初心者はまず無料で試してみるのがおすすめです。
Q3:テンプレが合わないジャンルもありますか?
A:感情や即興性を重視するジャンル(例:ドキュメンタリー風の一発撮り)では、テンプレが逆に不自然になることもあります。ジャンルに応じて使い分けるのが理想です。
まとめ:テンプレートで“時短×安定”を手に入れよう
テンプレートは、ショート動画制作の負担を大きく減らし、品質を安定させてくれる強力な味方です。最初は既存テンプレートの活用から始め、慣れてきたら自分用テンプレを作成するのがおすすめです。
他にも「初心者向け動画編集ソフトおすすめ3選」や「無料で始める動画編集素材サイトまとめ」などの記事も併せてご覧いただくと、さらにスムーズに編集の仕組みを整えられます。
自分の型を持つことで、編集作業が“作業”ではなく“クリエイティブ”へと進化します。ぜひテンプレート活用を取り入れて、動画編集をもっと楽しく、もっと効率的に進めてみてください。