コーヒ豆通販はこちら

Premiere Proで映像と音声をピッタリ同期させる方法|自動&手動の2パターンを解説

映像と音声を Premiere Pro&DaVinci Resolve

はじめに:なぜ外部音声を使うの?

あなたは今、カメラで撮った映像と、外部レコーダーで録音した「高音質な音声」を組み合わせたいと考えていますね?

映像の質と同じくらい、「音の質」は動画のクオリティを大きく左右します。特にインタビューやVlogでは、クリアな音声が必須です。

しかし、その高音質な音声と映像をPremiere Proのタイムラインに並べたとき、「どうやってピッタリ合わせるの?」という疑問にぶつかります。

この問題は、「同期(シンク)」という作業で解決できます。

この記事では、動画編集初心者の方でもミスなく一発で同期を完了できるよう、以下の2つの方法と、プロも悩むトラブルの解決策を徹底解説します。

  1. 【基本】自動同期:Premiere Proが音の波形を解析して自動で合わせる方法
  2. 【応用】手動同期:カチンコの音を頼りに、数フレーム単位で正確に合わせる方法

さあ、あなたの動画を次のレベルに引き上げる準備をしましょう!

1.【基本の裏技】自動同期の手順(右クリック同期)

ほとんどの場合、この「自動同期」を使うだけでOKです。Premiere Proがクリップに入っている音の波形を自動で解析し、音が一致する場所にクリップを移動してくれます。

ステップ 1:クリップをタイムラインの別トラックに配置する

まず、以下の2つのクリップをタイムラインの別々のトラック(V1/A1など)に並べます。

  • 映像クリップ(カメラで撮影したもの)
  • 外部オーディオクリップ(外部レコーダーで録音したもの)

この時点では、多少位置がズレていても問題ありません。

ステップ 2:同期したいクリップを全て選択する

Ctrlキー(Macの場合はCmdキー)を押しながらクリックし、映像と外部オーディオの両方のクリップを同時に選択します。

ステップ 3:右クリックで「同期」を選択する

選択したクリップの上で右クリックし、メニューから「同期…」を選びます。

ステップ 4:設定を「オーディオ」にして実行

「クリップの同期」ダイアログが表示されます。

  • 「基準」の項目で「オーディオ」を選択します。
  • 「トラックチャンネル」は「ミックスダウン」のままでOKです。

「OK」をクリックすると、Premiere Proが波形を解析し、外部オーディオクリップが自動的に正しい位置へ移動します。これで同期は完了です!

補足:上級者は「クリップの結合(Merge Clips)」も使う

  • 今回の方法(右クリック同期): タイムライン上のクリップの位置が移動し、すぐに編集を始められます。
  • クリップの結合: 映像クリップと音声クリップを選択して「クリップの結合」を行うと、同期された新しいマスタークリップがプロジェクトパネルに作成されます。マルチカム編集や大量の素材管理を効率化したい場合に特に有効です。

2.【トラブル解決編】自動同期が失敗した時の対処法

「自動同期を試したけど、なぜか合わない…」これはプロでもよくあるトラブルです。原因さえわかれば対処できます。

ここでは、自動同期が失敗する3つの主な原因と、その解決策を解説します。

原因 1:そもそも音の波形が認識できない

自動同期は「音の波形」が頼りです。

  • カメラ音声と外部音声の音量差が大きすぎる
  • ノイズ(エアコン音など)が多くて、肝心の音声が埋もれている。

対処法:オーディオゲインを上げて波形を目立たせる

同期を試す前に、一度外部オーディオクリップの「オーディオゲイン(音量調整機能)」を上げてみましょう。

  1. 外部オーディオクリップを右クリックし、「オーディオゲイン…」を選択。
  2. 「ゲインの調整」を+10ほど上げてから、再度自動同期を試します。
    • ※同期後は、ゲインを元の値に戻すのを忘れないようにしてください。

原因 2:スマホ動画など「可変フレームレート(VFR)」の利用

特にiPhoneなどで撮影された動画は、「可変フレームレート(VFR)」になっていることがあります。

➡️ これは、スマホなどが映像の動きに合わせてカメラスピードを勝手に変えてしまう機能です。そのため、映像のコマ数と音のタイミングがズレてしまい、最終的に音ズレにつながります。

対処法:編集前に「固定フレームレート」に変換する

最も確実なのは、編集に入る前にVFR動画を「固定フレームレート」の動画に変換することです。

【固定フレームレートとは】

どのシーンでも同じカメラスピードで一定に記録するため、編集ソフトが迷うことがなくなり、音ズレが解消されます。

【プロの裏技】

「HandBrake」などの外部フリーソフトを使い、フレームレート(例:29.97fps)を固定に指定して変換することで、音ズレの根本的な原因を解消できます。

原因 3:クリップが長すぎて解析に時間がかかっている

1時間やそれ以上の長尺のクリップをまとめて同期しようとすると、Premiere Proの解析が失敗したり、途中でフリーズしたりする場合があります。

対処法:クリップを分割してから同期する

長すぎるクリップは、適当な場所(例:休憩や場面転換の場所)で一度カット(分割)し、短く区切ってから自動同期を試してみましょう。

3.【応用】手動同期の手順とプロのテクニック

自動同期が失敗した場合や、絶対に失敗が許されない作業では、「カチンコ」や「手拍子」の音を基準に合わせる手動同期が不可欠です。

この方法は、「マーカー」という機能を使うと、初心者でも驚くほど正確かつスピーディに完了できます。

ステップ 1:同期ポイントを見つける(波形の山)

タイムラインを最大限に拡大します。(キーボードの+キーや=キーを繰り返し押す)

  • カチンコの音(または撮影開始時の大きな手拍子)が鳴っている場所を探します。
  • その音は、波形が急に立ち上がっている「山」になっているはずです。

ステップ 2:クリップマーカー(Mキー)を打つ

再生ヘッドを、その「波形の山が立ち上がった瞬間」に正確に合わせます。

  1. 映像クリップ選択されていることを確認し、キーボードのMキーを押してマーカーを打ちます。
  2. 外部オーディオクリップ選択されていることを確認し、キーボードのMキーを押してマーカーを打ちます。

それぞれのクリップに、小さな緑色のマーカーが表示されます。

ステップ 3:マーカー同士をピッタリ重ねる

  1. 外部オーディオクリップをドラッグし、映像クリップ側のマーカーにピッタリと重ね合わせます。
  2. マーカー同士がマグネットのようにピッタリ吸着するので、スムーズに合わせられます。

これで、手動でも数フレーム単位の精度で同期が完了です!

4.同期後の仕上げ:不要なカメラ音声の処理

同期が完了したら、最後にカメラで録音された「低音質の音声」を処理する必要があります。この音を残したままだと、外部音声と二重になり、音が濁ってしまいます。

ステップ 1:映像と音声のリンクを解除する

通常、カメラで録ったクリップは映像と音声が「リンク」しています。

  1. タイムライン上の映像クリップを右クリックします。
  2. メニューから「リンク解除」を選択します。(ショートカットキー:Ctrl + L / Cmd + L

ステップ 2:低音質のカメラ音声を無効化、または削除する

映像とリンクが解除された低音質のカメラ音声クリップを処理します。

  • 推奨: カメラ音声クリップを右クリックし、メニューから「有効」のチェックを外して音声を無効化します。(クリップを削除せず残すことで、後でチェックが必要になった場合も安心です)
  • または: クリップを選択してDeleteキーで削除します。

これで、あなたの動画から高音質の外部音声だけが流れ、編集の準備が整いました。

まとめ

Premiere Proでの映像と音声の同期は、動画編集の基本中の基本です。

同期方法特徴こんな時におすすめ
自動同期簡単、スピーディ。ほとんどの場合、これでOK。映像と音声に大きな音ズレがなく、ノイズが少ない場合。
手動同期正確、確実。数フレーム単位で調整できる。自動同期が失敗した時、長尺動画、厳密な精度が求められる時。

自動同期で失敗しても、決して焦る必要はありません。この記事を参考に、マーカーを使った手動同期に切り替えれば必ず合わせることができます。

クリアな音声は、視聴者にとって何よりも心地よい体験です。ぜひ、このテクニックを活用して、ワンランク上の動画制作を楽しんでください!

タイトルとURLをコピーしました