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After Effectsで簡単!パラメトリックシェイプをベジェパスに変換する方法

ベジェパスに変換 Premiere Pro&DaVinci Resolve

After Effectsでデザインやアニメーションを作成する際、パラメトリックシェイプは手軽にシェイプを作るのに非常に便利です。しかし、細かいカスタマイズや自由な形状の変更を行うには、各アンカーポイントや方向線を個別に操作できる「ベジェパス」に変換する必要があります。本記事では、そのメリット、具体的な変換手順、さらに応用テクニックや注意点について詳しく解説します。

1. はじめに

After Effectsでは、基本形状(長方形、楕円、多角形など)を数値入力で素早く作成できるパラメトリックシェイプ機能が用意されています。
この機能は、例えばロゴ作成やシンプルなモーショングラフィックスを効率的に作成する際に大変役立ちます。しかし、パラメトリックシェイプはあくまで「パラメータ」で管理されるため、個々の頂点の位置や曲線のニュアンスを自由に編集することができません。
そこで、ベジェパスに変換することで、ペンツールで描いたかのような自由度の高い編集が可能になり、より複雑で洗練されたアニメーション表現や細かいデザイン修正が実現します。
この記事では、初心者でも分かりやすい手順で「パラメトリックシェイプからベジェパスへの変換方法」を解説し、さらに実務で役立つ応用テクニックもご紹介します。


2. パラメトリックシェイプとベジェパスの違い

パラメトリックシェイプとは?

  • 定義:数値入力により形状やサイズ、角丸などが一括管理できるシェイプ。
  • 特徴:作成は非常に簡単で、変更も迅速に行えますが、各パラメータに依存しているため、個別の調整が難しいという制約があります。

ベジェパスとは?

  • 定義:ペンツールで作成される、各アンカーポイントとその方向線により構成されるパス。
  • 特徴:各頂点やハンドルを自由に操作できるため、細かい曲線調整やカスタムシェイプの作成に向いています。また、アニメーションの際もキーフレームを用いて自然な変形が実現できます。

なぜ変換するのか?

  • 柔軟性の向上:各アンカーポイントを個別に編集できるため、細部まで思い通りの調整が可能になります。
  • アニメーション表現:パスそのものにキーフレームを設定することで、滑らかで複雑なモーフィングアニメーションを実現できます。
  • クリエイティブな編集:パス編集後は、エフェクトやマスク、さらにはエクスプレッションを活用した動的な表現が可能になり、作品の幅が広がります。

3. 変換手順の解説

ここからは、実際の操作手順をステップバイステップで説明します。

ステップ1:シェイプレイヤーの作成とパラメトリックシェイプの描画

  1. 新規シェイプレイヤーの作成
  • メニューバーの「レイヤー」>「新規」>「シェイプレイヤー」を選択します。これにより、After Effects上に空のシェイプレイヤーが作成されます。
  1. パラメトリックシェイプの描画
  • ツールパネルから「長方形ツール」や「楕円形ツール」を選び、コンポジション上にシェイプを描きます。
  • 数値パラメータを使ってサイズや角丸の値を調整し、ベースとなる形状を整えます。

ステップ2:パラメトリックシェイプをベジェパスに変換

  1. シェイプレイヤー内のシェイプを展開
  • タイムラインパネルで該当シェイプレイヤーの「コンテンツ」をクリックし、内部の各シェイプ項目を展開します。
  1. 変換対象のシェイプパスを選択
  • 例として「長方形 1」の「長方形パス 1」を探し、その名前を右クリックします。
  1. ベジェパスに変換の選択
  • コンテキストメニューから「ベジェパスに変換」を選択すると、パラメトリックシェイプがベジェパスに変換されます。
  • 変換後は、各アンカーポイントと方向線が表示され、自由に編集が可能となります。(Adobeの公式ヘルプでも「シェイプパスとマスクの管理とアニメート」として詳しく解説されています)

ステップ3:変換後の編集とアニメーションの適用

  • 個別編集
    • 変換後は、ダイレクト選択ツール(ショートカット「A」)で各アンカーポイントや方向線を個別に選択し、ドラッグして調整します。
    • 曲線の滑らかさや形状のニュアンスを、手動で微調整することが可能です。
  • キーフレームを設定してアニメーション
    • タイムライン上の「パス」プロパティにキーフレームを打ち、時間経過に伴う形状の変化を記録します。

4. 注意点と応用テクニック

編集前のバックアップ

  • 注意点:パラメトリックシェイプをベジェパスに変換すると、元の数値パラメータは失われます。元に戻すことが難しいため、作業前にシェイプレイヤーのコピーやバックアップを取っておくことをおすすめします。

頂点数の管理

  • 複雑な形状の場合:変換後のパスに不要な頂点が増えてしまう場合があります。ダイレクト選択ツールで不要な頂点を削除し、パスを整理することで、より滑らかな曲線を維持できます。

アニメーション補間の調整

  • 補間の設定:キーフレーム間の動きが思い通りにならない場合、イージングや補間方法(例えば、Easy Easeやカスタムイージング)を見直し、より自然な動きを作り出す工夫が必要です。

応用テクニック

  • エクスプレッション活用:エクスプレッションを使ってパスの各頂点の動きを自動化することも可能です。複雑な変形や繰り返し動作を手作業で作成する手間を省けます。
  • マスクと連動したアニメーション:ベジェパスに変換したシェイプをマスクとして使用し、映像の一部を隠す・見せる演出にも活用できます。これにより、よりダイナミックな映像表現が可能になります。

5. まとめ

パラメトリックシェイプは、効率的に基本形状を作成するのに非常に便利ですが、細かい編集やカスタムアニメーションを実現するためには、ベジェパスへの変換が不可欠です。
本記事では、シェイプレイヤーの作成からパラメトリックシェイプの描画、そしてベジェパスに変換する具体的な手順を詳しく解説しました。また、変換後の編集方法やアニメーション適用のコツ、さらに注意すべき点や応用テクニックについても触れ、実務での活用方法を紹介しました。
この方法をマスターすれば、After Effectsでのシェイプ編集の自由度が大幅に向上し、より洗練された映像制作が可能になります。ぜひ、今回の手順を参考に、あなたのクリエイティブな表現に活かしてください。

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